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財務省のオークションに参加したい!
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財務省のオークションに参加したい!

- 日本の金貨を手に入れる -


財務省の公開オークションは2008年2月24日開催の第6回公開オークションをもってひとまず終了いたしました。
出品取消、不納付になったものが若干残っていますが売却方法は未定です。

日本の近代金貨

私たち日本人は金貨と言ってもあまり実感がないと思います。
日本の金貨というと昭和天皇の在位60周年記念金貨を始めとする記念貨幣を連想される方がほとんどでしょう。その理由は日本では戦後一般通用貨幣としての金貨が発行されて来なかった事にある思います。(記念金貨も普通に額面通りの通貨として使えますがほとんどの店で嫌がられるのが現実でしょう)
もっとも、日本以外の国でも大戦後間もなく管理通貨制度(通貨の価値を固定せず政府の経済政策の下で通貨の流通量を管理する制度)へ移行しましたので世界的に通用貨としての金貨は昔話になりつつあります。

しかしそんな日本でもかつては一般通用貨幣としての金貨が存在していました。
その代表は江戸時代に盛んに流通した小判です。これは多くの方がよくご存知だと思います。その後明治期に入ってから現代風の円形の近代金貨が発行されていたのは案外知られていないようです。そういうのがあったと言われれば不思議に思わないにしても実際にどんなものだったのかを想像できる方は少ないでしょう。しかもその近代金貨が昭和の始めまで発行されていた事となるとなおさらです。


財務省による近代金貨の売却

そうした明治から昭和初期に発行された近代金貨が財務省によって現在一般に売却されているのをご存知でしょうか?予定では平成20年3月末までに残りあと約1万5000枚を売却する事になっています。(平成19年9月現在)
これらの近代金貨は現行貨幣ではありませんから普段の買い物のお釣りなどに混ざって来る事はありません。手に入れようと思ったら古銭屋などで買うしかないのです。しかもそれなりに高価です。

ところが財務省が売却している金貨は古銭業界の仕入れの人も一般の収集家も区別していません。つまり、古銭事業者の仕入れ価格で一般の収集家も購入するチャンスがあるのです。古銭に興味のある方もそうでない方も自分の住む日本の金貨なら1枚や2枚持っていてもいいかなと思うのではないでしょうか?そうした思いに応えてくれる最後の機会であると言っても過言ではないでしょう。

では、どうやったら財務省からそれらの金貨を買う事ができるのでしょうか?
方法は1つです。財務省が主催する近代金貨のオークションに参加して落札する事です。
オークションというと専門家が大挙して詰め掛けて来る恐ろしい場だと思われる方がいらっしゃるかも知れません。参加しても果たしてどれくらいの価格が適正なのかも分からないと思います。入札に慣れていないと思わぬ高値で落札してしまわないかという不安もあります。

しかしよくある絵画や骨董品のオークションと違い財務省がある程度の情報を公開しています。各回のオークションの前に財務省のサイトから出品される金貨の種類や状態、これまでに開催されたオークションでの実際の落札価格などを掲載したカタログをダウンロードする事ができます。古銭屋や書店でも印刷された同様のカタログを購入できます。
またオークション会場に行くのはちょっとという方のためにはYahooによるネットオークションも開催されています。

会場形式のオークションは行った事がないけどYahooオークションなら参加した事があるという方はこちらから始めてみてもよいでしょう。ネットオークションの方が買いやすい金貨が多く出品されています。こちらは今後まだ2〜3回くらい開催されると思います。このネットオークションに参加するためには一般のYahooオークションとは別に毎回の参加登録(無料)が必要です。詳細は前述のカタログに掲載されています。


財務省主催近代金貨オークションへの参加

ではいざ近代金貨オークションに参加すると決めたら何に注意すべきでしょうか?
ポイントは4つあります。

ポイントその1

1つ目はオークションの申し込みを必ず事前に行うという事です。
財務省のオークションは毎回事前申込み制です。オークション開始直前に急に参加したくなっても参加できません。必ず各回の申込み期間中に手続きを済ませておいてください。登録は無料です。公開オークションの場合は専用の書面で、ネットオークションの場合は専用のWebサイトから手続きを行います。なお、申込みには他に身分を証明するもの(運転免許証や健康保険証など住所の記載されているもののコピー)の送付が必要です。

また申込みをしたらできるだけ下見会に参加して現物を確かめてください。実際に現物を見てみると同じグレード評価のものでも見た目の印象は随分違いがある事が分かると思います。同じ落札するなら自分の好みに合った状態の物を落札するに越した事はありません。下見会は各回のオークションの前に東京・東銀座にあるAJCという代行業者が行っています。首都圏以外の方には難しいかも知れませんが、もし狙うのが旧二十圓金貨や旧十圓金貨であるならば電車代や飛行機代をかけても十分見合う価値があると思います。

下見は原則事前予約制で1人1日につき2時間までとなっています。その後予約が入っていなければ続けて見る事ができます。またカタログには記載されていませんが予約なしても当日行って下見できる席が用意される事もあります。これについては毎回設けられるかどうかは分かりませんので事前に下見を代行しているAJCに確認してください。当日席は1回につき10ロットまでと制限されていますが、予約席と同様次に待っている人がいなければ引き続き下見できます。近代金貨オークションの認知度が上がったのか、そろそろ相場が落ち着いて来たので参加してみようという人が増えたのか下見の予約は比較的早い段階で埋まるようになって来ました。もし日程が早く決められればすぐに予約しておいた方がよいでしょう。特に週末はすぐ満席になるようです。

なお、下見会期間中は毎日15時から終了時刻まで相談員が駐在しています。下見のポイントや金貨についての不明点など何でも相談に乗ってくれますので疑問点があったらぜひ相談してみてください。近代金貨の時代背景から製造技術に至るまで丁寧に教えて頂けます。


ポイントその2

2つ目はカタログに掲載されている財務省の保有する枚数が少ない金貨は高額かつ価格が振れ易いという事に注意してください。種類を問わずとにかく1枚手に入れたいという方はこうしたものは避けた方が無難です。そこそこの枚数がある方が落札価格のばらつきも少なく手に入れ易いと言えます。(話題になった昭和7年銘の新二十圓金貨は物により500万円もの価格差があります)


ポイントその3

3つ目は数の多い種類でも時々異常な高値になる金貨がある事にも注意してください。
これは同じ種類であっても微妙に図案が違っていたり、製造上の問題によって著しく図案が変形したものである事がほとんどです。市場ではこうした珍品の方が高価になりますが、図案が歪んだり傷ついている物が多いので鑑賞目的には向きません。また特に珍品という訳でなくても写真の写り方によって値が上がる事もあります。これはおそらく下見をしていない参加者が写真の判断で珍品かも知れないという期待を持つためだと思います。そういう競りに巻き込まれると何の変哲も無い金貨を高値掴みする恐れがありますので、下見をしてその理由を承知の上で入札する方以外は深追いしない方が賢明です。

(注)金貨自体はごく普通でも財務省の付けた5桁のID番号がきり番やゾロ目のものも異常に高くなる事があります。こうした現象にも注意してください。


ポイントその4

4つ目は資金の許す限り状態の良い金貨に入札すると言う事です。
財務省の金貨はその状態を以下の7つに分類しています。

完全未使用 / 未使用 / 極美品 / 美品A / 美品B / 並品 / 並品未満

状態は完全未使用が最も良く並品未満が最も悪くなっています。
ここでいう未使用とは実際に使用されていないという意味ではない事に注意してください。発行後一度も使われずに保存されていたものに匹敵する状態という意味です。ですから未使用といっても少し傷があったり経年変化で変色している場合があります。その中でも傷や変色がほとんどない大変に綺麗な金貨は完全未使用に分類されています。当然の事ながらこれら2つの未使用グレードは落札価格も高くなる傾向にあります。

一方で普通に使われた金貨はそのほとんどが美品Aまたは美品Bに分類されています。
その他、使われ方の少なかった綺麗な状態のものは極美品、非常に良く使われて大きな傷や汚れの付いているものは並品に分類されています。並品の中でも金貨自体が大きく変形したり、図案がほとんど見えなくなっていたり、なんらかの人為的な加工が施されたものは並品未満とされています。

先に書いたように同じグレードに分類されたものでも状態は1枚1枚すべて違いますので見た目の印象も異なります。しかしグレードが高くなるにつればらつきは少なくなる傾向にありますので、できることなら極美品レベルを狙いたい所です。なお美品A以下の金貨の中にも人によっては極美品や未使用に分類し得る状態のものが存在します。資金的な理由からこうしたグレードを狙う場合は必ず下見をしてください。

あまり高い金貨は買えないという方は選択肢として旧二圓金貨や新二十圓金貨、新十圓金貨などを狙う手があります。これらの金貨なら極美品でも何とか手が届きます。特に新二十圓金貨の大正5年、大正6年の極美品は10万円台という価格ながらサイズも大きく存在感がありますのでお薦めです。

それでもやっぱり竜の図案が良いという方は旧二圓金貨の明治3年銘を狙う事になります。ザイズは小さくなりますが極美品なら図案も綺麗で十分に見応えがあります。ちなみに旧一圓金貨は竜の図案ではありませんので注意が必要です。なお旧一圓に限っては極美品や美品Aの数が大変少なく高額になりがちですので美品Bを狙うのが現実的です。美品Bなら価格も手頃ですので2枚目3枚目として買うのならむしろ積極的に考えて良いと思います。

参考までに状態評価について財務省の定義を記載します。

(財務省のカタログより抜粋)
完全未使用品(BU) 表面の輝きが製造時の状態を保ち、磨耗・スリキズ・当たりキズなど全くないもの。ただし、ごく僅かな製造時のスレ・当たりキズは認められる。

未使用品(UNC) 表面の輝きは製造時の状態を保ち磨耗がない。しかし、製造時や運搬のスリキズや当たりキズが僅かにある。

極美品(EF) 全体としては未使用の状態に近く、表面に製造時の輝きを残している。ごく僅かな磨耗がみられ、肉眼で認められるスリキズや当たりキズが僅かにある。

美品(VF) 流通時の磨耗・スリキズ・当たりキズ・汚れ・変色が認められる。未使用時の輝きを一部に残すものから、図案の一部が磨耗により見えないものまで含む。このグレードに含まれる貨幣が最も多い。
※ 今回の鑑定においては、「美品」を更に「美品A」と「美品B」に分け、「美品」に含まれる貨幣のうち、未使用の輝きを残さず、汚れ・変色が多く、また、図案の磨耗がすすんだものを「美品B」とし、それ以外を「美品A」としている。

並品(FINE) 全体に磨耗がすすみ高い部分の図案の多くが消えている。キズが多く、汚れ、変色も全体に見られる。

並品未満 火災などで高温にさらされ黒く変色したもの、アクセサリーに加工された跡が残るもの、大きなキズや変形があるものなど、並品の評価に及ばない。



金貨の受け取り

さて首尾よく落札出来たら代金の納付です。公開オークションでは落札後すぐに係員が確認のサインと引き換えに納付書を渡しに来ます。これはロット毎に行われます。一方、ネットオークションの場合はその金貨の落札日(全オークションの終了日ではありません)から数日で納付書が送られて来ます。これを持って納付書に記載されている金融機関(郵便局など)に行って記載されている期限までに代金を払い込みます。この時に返却される領収印が押された伝票は受け取りまで大切に保管してください。東銀座のAJCで受け取る場合はこの領収印のある領収書を忘れると受け取れない場合があります。郵送の方は特に提出する必要はありませんが、金貨が届かない場合などに納付の証になりますのでやはり大切に保管してください。

オークションが終了してからおよそ1ヶ月ほどで金貨を受け取れます。東銀座のAJCで受け取る方はあらかじめオークションの申し込み時に受け取り方法を「財務省指定の場所で直接受け取る」に指定しておく必要があります。受け取り方法を指定しなかったり、指定日に受け取れなかった場合は送料着払いで送付されます。高額金貨の場合は追加料金がかかりますので注意してください。


財務省近代金貨オークションの楽しみ方

オークションの流れをざっと説明して参りましたが手続きが多いといって気後れする必要はありません。公的機関の行うオークションだから多少手続きが多いくらいに気楽に考えましょう。上記4つのポイントを押さえておけば最初の1枚を適正にGETする事ができます。もしうまく落札できなくても次回があります。少なくとも売却終了までまだ何回かのチャンスがあります。決して慌てる必要はありません。

無事落札できたら受け取った金貨をよく観察してみてください。きっとそれまで知らなかった日本の金貨の顔が見えて来ると思います。一部の特権階級や商人だけであるにせよ、かつて日本人が実際に使用した紛れもない日本の金貨がそこにあるのです。

そしてもっと他の金貨も手に入れて見たいと思ったらぜひ旧一圓金貨明治4年後期の落札に挑戦してみてください。図案は他の旧金貨と異なりかなり簡素ですが、より多くの人々に触れた歴史が感じられます。そういう意味で旧一圓に限っては極美品や美品Aよりも美品Bの方が良いかも知れません。

それで旧一圓金貨の魅力に取り付かれたらぜひ手変わりのサイトでよく研究してください。誰も知らない変化を見つける事ができたらその瞬間からあなたは旧一圓金貨のマイスターです。



公開オークションへの参加

ここまでは公開/ネットオークション共通のポイントについておおよその流れを解説しました。しかしながら財務省も数枚しか所有していないような超稀少金貨はネットオークションにはなかなか出てきません。これが欲しいと言う方はフロア形式の公開オークションに参加する事になります。こちらは会場収容人数の定員がありますからオークションの開催が告知されたら早めに申し込む必要があります。会場で参加しなくても書面入札と言う方法がありますが、1〜2枚しかないような超稀少品は会場で競る方が圧倒的に有利です。
もしこうした金貨に挑戦されるのでしたら会場参加は必須と考えてください。



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