手変り分類 |
分類記号 |
暫定呼称 |
特徴 |
A |
標準型 |
「本」の字の頭が右尖りになっています。後期型の大半がこのタイプです。 |
B |
左尖本 |
「本」の字の頭が左尖りになっています。標準型に比べるとやや少なくなります。 |
C |
止本 |
「本」の字の頭が比較的平らになっています。極印の「本」の第二画の頭が壊れてきて修正したもののうち比較的丁寧に直されたものがこのタイプであるようにも見えます。そうでないものは次に解説するDタイプであるという可能性も否定できません。
いずれにしろあまり安定していない印象なので正確にこのタイプを分類するのはもう少し研究を進める必要があるように思います。
出現比率はかなり少なくなります。
なお、後述の中期型も「止本」に似ていますがこの型には分類しません。 |
D |
盛本 |
「本」の字の頭が膨れたように盛り上がっています。おそらく極印の破損が原因だと思います。このタイプは上記A-Cのいずれにも見られます。盛り上がり部分が大きくA-Cの分類のできないものもあります。他の部分を比較することでA-Cに分類は可能だと思いますが現段階ではまとめてその他という意味でここに分類しました。(極印の破損と言う分類にすべきかも知れません) |
E |
中期 |
「明」の文字が明治4年前期のものに似ており字体が不安定です。極印の痛みが早かったのか状態の良いものはあまりありません。
ただ、中期ではなくても不安定な字体の「明」を持つものが存在します。そのため中期を区別するためには「明」の字体を詳しく見る必要があります。中期の「明」は標準型と異なり二画目の終わり部分と五画目の終わり部分がほとんど接しています。前期の「明」も同様の字体ですのでここではこれを前期型「明」と呼びます。
出現数は大変少なくオークションでも中期と鑑定付記の付いたものは高値で落札されています。 |
F |
盛明 |
これは恐らく極印の破損が原因だと思います。しかしながら特徴が比較的はっきりしていますので手変りに分類する事にしました。具体的には「明」の字の「日」と「月」の間を埋めたような盛り上がりがあります。また、「月」の下半分が消えているのものがほとんどです。「治」のさんずいの第3画目が薄くなっているものも多く認められます。今回は取り上げませんが「日」と「月」の間は自然でも「月」の下半分が消えているものも散見されます。これとの関係もいずれ明らかになるかも知れません。 |
O |
その他 |
その他の変化形を次の図解のページで紹介します。 |